通信制高校とはその名の通りネットや郵送などの通信によって学習を行う学校です。
全日制と同じように通信制高校を卒業することによって、高卒の資格を取得することが出来るようになっています。
編入や転入などにも対応しているところが多く、全日制の高校に合わなかった生徒の受け皿としても重要な役割を果たしています。
通信制高校と全日制では何が違う?
通信制高校は基本的に授業の大半を通信によって行うので、スクーリング日以外通学する必要がありません。
中には、年に5日程度の通学で卒業出来るといった通信制高校もあります。
そのため、働きながら学校に通うといった生徒も多いようです。
一方、全日制高校では平日に8時間程度の通学が必要となっているので、通信制高校のように働きながら通学するということは難しいでしょう。
また、全日制高校では服装や髪形など規定されているところが多いですが、通信制高校では生徒の自主性に任せているところが多いようです。
どんな人が通っている学校なの?
通信制高校は授業日が少なく授業もレポート提出を中心に進めていくので、
生徒それぞれの生活スタイルに柔軟な対応をすることが出来ます。
そのため、すでに働いている方や持病などで毎日の通学が困難な方などさまざまな生徒が通っています。
また、最近ではいじめなどが原因で不登校になってしまった生徒の転入を積極的に行う学校も増えており、
心のケアに力を入れたり個別指導に対応したりするなど、
全日制高校には馴染むことが出来なかった生徒の受け皿としても重要な役割を果たすようになっているのです。
通信制高校の入学と卒業はいつ?
通信制高校では4月を過ぎても積極的に転入や編入を受け付けているところが多く、
新入生の募集も4月と10月の二回にわたって行う学校もあります。
そのため、入学した高校に不満を抱いていた生徒もスムーズに入学することが出来るようになっています。
また、卒業に関しても全日制では3年間を過ぎると留年扱いとなってしまいますが、
通信制では自分のペースに合わせて3年以上かけて卒業することが出来ます。
専門コースを用意している学校とは?
通信制高校の中には普通科以外に各専門コースも用意している学校もあります。
この専門コースでは調理師や美容師になるための専門的な学習を行い、
卒業すると同時に免許も取得できるようになっているので、卒業後すぐに第一線で働くことができるようになっています。
全日制高校でも商業高校などでは専門的な学習を行っているところもありますが、
通信制高校では芸能コースや漫画・アニメコースなど多様な種類に対応していることもあり、
夢に向かって頑張りたいとポジティブな理由から通信制高校に通っている生徒も多数います。
学費はどうなっているの?
公立の通信制高校では学費もかなり安く設定されており、授業料は年間3万円と全日制高校と比べてかなり抑えられています。
また、私立の通信制高校では公立と比べると費用は高くなりますが、eラーニングや個別対応が充実しているというメリットもあります。
専門コースでWスクール方式を採っている学校では、通信制高校の学費以外にも専門学校の学費も必要となりますが、
専門学校の学費が割引になることも多く、高校を卒業してから専門学校に通うよりも費用が安く済むといったケースが多くなっています。
通信制高校のデメリットとは?
通信制高校は一般的に全日制高校と比べて卒業することが難しいと言われています。
通信による自宅学習が中心となるため自ら学習する意欲がなければ単位習得が難しいからです。
特に、公立の通信制高校ではサポートにも限界があるためその傾向が強いようです。
しかし、公立の通信制高校は上記のように全日制高校と比べてかなり学費を抑えることが出来るので、
経済的に進学をあきらめようとしている方には大変おすすめとなっています。
一方、私立の通信制高校では生徒一人ひとりのサポートも手厚くなっており、単位取得に必要なレポートの提出など積極的に支援しているようです。
そのため、卒業率が99%を超えるといった学校もあり、卒業出来るか不安といった方はサポート面を重視して通信制高校を選んでみてはいかがでしょうか。
通信制高校は卒業後の進路においても不利になるのではないかと考えている方もいるかもしれませんが、
進学や就職や公務員試験においてもそのような事実はないのでご安心ください。
むしろ、通信制高校では学校での学習以外に使える時間が多いので、
全日制高校に通う生徒よりも多くの経験を積むことが出来るといったメリットもあります。
こうした経験は就職面接ではもちろん今後の人生においても大きな財産となります。
現在通っている学校に不満を抱いているという方や、将来の夢に向かって頑張りたいと考えている方。高卒資格を取得していなかったことを後悔しているという方など。
通信制高校であれば、さまざまな生徒の要望に応えることが出来るのではないでしょうか。